スッポンの生態

滋養強壮とくればスッポン。
そう考える人が多くいるのは、スッポンがそれだけ私達の生活の中に浸透してきたからではないでしょうか。
スッポンは精力剤や健康食品として、多くの調理法と加工法が確立されている食材でもあります。

古来から、食べて健康になれると認められてきたスッポンですが、どのような生態なのでしょうか?
他の亀とどのように違っているのでしょうか?
今回は、健康食品・健康ドリンクとして有名なスッポンの生態について、皆さんにご紹介させて頂きます。

スッポンの生活環境

スッポンの生活環境は、クサガメやイシガメの生活環境と同じです。
しかし、スッポンの体は、クサガメやイシガメよりも水中生活に適しており、水中で長時間活動することが出来ます。
水中に長時間いられる特徴と柔らかな甲羅を活かし、普段は、水底でドロの中に潜ったり、岩の隙間や岩の下など、比較的窮屈な場所に隠れています。
スッポンが水中に長く要られる理由は、喉の部分にある毛細血管が極度に発達しており、なんと、水中に溶け込んでいる酸素を取り入れることができるからだと考えられています。

身軽なスッポン

スッポンは、大きく発達した水かきと軽量な甲羅によって、水中で身軽に動くことができます。
さらに、強靭な顎と、すぐに噛みつく好戦的な性格もあって、獲物に対して常に攻め続けることが出来る特徴を持っています。
その結果、他のカメとは違い、防御のために活用するはずの甲羅が柔らかくなっているのです。
甲羅で防御するという発想が無くなっているんですね。
さらに、他のカメよりも首が長く、鼻先をまるでシュノーケルのように水上へ伸ばすことが出木ます。
上陸して歩行することはめったにありませんが、スッポンは皮膚病に弱い為、皮膚病対策として甲羅干しをしている姿を時々見かけることが出来ます。
また、水中だけではなく、陸上でも素早く動くことが出来る特徴も持っています。

スッポンの食事と繁殖

スッポンは何でも食べる雑食です。
魚類、両生類、甲殻類、貝類と様々なものを餌として捕食します。
まれに、水草も食べることがあります。

繁殖期には、1度に最大で50個程の卵を産みます。
この数は、クサガメやイシガメに比べると多く、スッポンの繁殖力の強さが現れています。

いかがでしたでしょうか?
スッポンと他の亀との違いを、知っていただけたかと思います。
スッポンの力強さや繁殖力の強さは、滋養強壮・精力剤として利用される部分につながっているような気がしますね。